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補聴器は、決して安い買い物ではありません。
身につける精密機器だからこそ、日々のお手入れと定期的にクリーニングをする事で、快適に、長い間お使いいただけます。
しかし、日常のお手入れ方法がわからない方や、何ヶ月もクリーニングをせずに使っているという方もおみえになるのではないでしょうか。
本記事では、補聴器のお掃除の仕方がわからない方に向けて、日常のお手入れ方法と、補聴器のお掃除によくある質問に回答しています。
日常の補聴器のお掃除3ステップ
補聴器は基本的に1日中つけっぱなしにするものです。
お風呂に入る前や寝る前に外した補聴器には、1日分の皮脂や汚れがついているので、毎日お掃除をしてから寝るようにしましょう。
ここからは、日常の補聴器のお掃除方法を紹介します。
汗や皮脂をふき取る
補聴器は、耳あな型・耳掛け型に関わらず、汗・皮脂・耳垢で汚れますので、補聴器全体を専用のやわらかい布(クリーニングクロス)か、ティッシュで優しくふき取ります。
電池式補聴器の場合は、電池ケースの中や、電極部分についた汗や水分を綿棒でふき取りましょう。
電源を切る
次に、補聴器の電源を切ります。
充電式の場合:充電器にセットする
補聴器の電源を切ると電池の寿命を伸ばせます。電池式をお使いの方は、毎日電池を取り外すようにしましょう。
充電式をお使いの方は、リチウム電池の特性で電離残量が0になってしまうと、電池のもちが悪くなるので、電源の切り忘れには特に注意が必要です。
乾燥させる
汚れをふき取ったら、補聴器を乾燥させます。
補聴器は精密機器なので、水分に弱いためです。
就寝中に行うと効率的です。
補聴器の乾燥には、専用の乾燥器やケースを使用します。
シリカゲルを使用するものや、充電器ごと乾燥させるもの、電池置きがついているものなど、乾燥器にも種類があります。
補聴器販売店で、お使いの補聴器にぴったりの乾燥器について相談してみてください。
補聴器の耳垢を掃除する方法
補聴器は汗や皮脂で汚れます。
中でも「音の出口」は、常に耳の中に入っているため耳垢で汚れやすい部分です。
音の出口の掃除は、専用のブラシや未使用の歯ブラシを使って、優しくこすります。
小さいブラシは、ご高齢者には取扱いが難しいかもしれませんので、つかみやすいブラシがおすすめです。
湿った耳垢は、時間が経つと固くなって取りにくくなるので、補聴器を外したらすぐにブラッシングするか拭き取るようにしましょう。
音の出口をブラッシングする際は、耳垢が奥へ詰まらないように、音の出口を必ず下か横に向けてブラッシングをしてください。
アルコールティッシュやウェットティッシュで拭く際は、強く拭くと補聴器に水分がついてしまい、故障の原因になるので、軽く拭き取る程度にしましょう。
耳垢の掃除方法は、こちらの記事でも写真つきで詳しく紹介しています。
「耳あな型補聴器のお掃除の仕方」
補聴器を長持ちさせる定期的なお掃除
補聴器は、汗・皮脂・耳垢汚れ以外にも、農作業やゲートボールなど、屋外作業が原因で汚れる事もあります。
ここからは、補聴器を長持ちさせるための定期的なお掃除を紹介します。
ほこりや土がついたらその都度ふき取る
農作業中に、つい土がついた手で補聴器を触ってしまったり、砂ぼこりが立つ中で使う日もあるかもしれません。
補聴器は、土や砂ぼこりも動作に影響するため、土や砂は布で拭き取り、音の出入口もブラッシングしておきましょう。
電池の水分をふき取る
電池式の場合、補聴器から電池を外したら、電池も乾いた布で軽くふき取りましょう。
電池についた汗や結露による水分をふき取る事で、電池ケース内に水分が入りにくくなります。
しかし、補聴器の電池は小さく見えにくいので、心配であればご家族様がお手入れを補助してあげたり、充電式の補聴器を選ぶのがおすすめです。
1~3ヶ月に1回は専門店のクリーニングを受ける
1~3ヶ月に1回の頻度で専門店のクリーニングを受けると、補聴器がより長持ちしやすくなります。
音の出入口にあるフィルターの掃除や、耳掛け型のチューブの点検をしてもらいましょう。
耳掛け型のチューブは、数ヶ月で硬くなって外れやすくなります。
硬くなったチューブをそのままにしていると、ハウリングの原因になり、聞こえ方にも影響します。
専門店で補聴器本体の定期的なクリーニングやメンテナンスをし、聞こえの調整を受けると、補聴器をより長く、快適にお使いいただけます。
なお、当センターでは1カ月に1度の頻度でのクリーニング・点検を推奨しています。
ぜひお近くの補聴器センターをご利用ください。
お近くの補聴器センターはこちらからご確認いただけます。
補聴器の掃除に関するQ&A
ここからは、補聴器の掃除に関する質問に回答します。
Q:電池式補聴器を数日使わないときはどうする?
A:電池式補聴器を数日使わないときは、電池を外し、乾燥ケースで保管します。
補聴器用の電池は、外したままだと放電状態になっているので、プラスの面を下に向けておいておくと、電池が長持ちします。
Q:補聴器をつけたままお風呂に入ってしまいました
お風呂や温泉で補聴器をうっかり濡らしてしまった場合、電源を切って補聴器購入店にお持ちください。
電源を入れると内部の細かい機器がショートして、症状が悪化する可能性があるためです。
撥水加工された補聴器でも、ショートする事があるので、水回りには持ち込まないようにしましょう。
Q:補聴器の部品が小さく、お掃除が困難です…
A:補聴器は、部品が小さく、ご高齢者には見えにくい・取扱いにくいなど不便を感じるかもしれません。
同居するご家族様がおみえになれば、一緒にお掃除してくださると安心です。
ご本人様がお独り住まいの場合は、補聴器を購入する時点で、手先の器用さや腕・肩の上がり方を考慮しながら、お掃除しやすい補聴器を提案させていただきます。
なかなかお掃除が行き届かないなど、親御さんの補聴器でお困りの事があれば、お気軽に当センターにご相談ください。
Q:補聴器のお掃除・メンテナンスは無料ですか?
A:当センターでは、当店でお買い上げいただいた補聴器だけでなく、他店で購入された補聴器のクリーニング・メンテナンスを無料で承っています。
当センターでは、1ヶ月に1回のクリーニング・点検を推奨しております。どうぞご遠慮なく、毎月お店にいらしてください。
補聴器の掃除方法|まとめ
補聴器は精密機器のため、水分やほこりに弱いです。
使い終わったら毎日水分や皮脂・汚れ・耳垢を掃除して、専用の乾燥器で保管しましょう。
専門店のクリーニング・点検を定期的に受ける事も、長持ちさせるコツです。
補聴器はご家庭で毎日お手入れしていても、知らないうちにフィルターが耳垢で詰まってしまったり、内部に湿気が溜まってしまうかもしれません。
毎日快適にお使いいただくためにも、ぜひ定期的な点検をしましょう。
もし、愛知県・岐阜県にお住まいの方で
「補聴器のメンテナンス、最後に行ったのはいつだったっけ?」
「補聴器を使っても、聞き返しが増えてきた気がする」
と感じられたら、ぜひ愛知県補聴器センター・岐阜県補聴器センターにお気軽にご相談ください。
補聴器の調子が悪いと、使わなくなってしまう方もいます。
良い聞こえを保ち、コミュニケーションを円滑にする上でも、ご家族様のご協力が欠かせません。
親御さんの補聴器でお気づきの事があれば、お気軽に愛知県補聴器センター・岐阜県補聴器センターにご相談ください。
来店予約はこちらから承っています。
メール・お電話をお待ちしております。
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